2025/02/12 12:50
細工の工程に大きな違いはないけど、一番最初の裁断でどれだけ高い精度で切り出せるかが重要です。
鹿革はとても柔らかいので、牛革と同じように皮包丁で切ろうとすると革がたわんでしまって真っすぐ切ることが出来ません。
右手は皮包丁でカットしながら、左手は同時に革の片方を丁度良い角度で引っ張るといった技術を使うと、ある程度カットする事は出来ますが、それでも引っ張った分だけ仕上がりのサイズが一定にはなりません。
もちろんそのサイズ感が安定しない仕上がりの雰囲気を良さとして捉える事もできますが。
細かなことを挙げると、丸ギリで印を付けるだけでも銀面部分だけが引っ張られて、変なシワがよってしまったりします。
こういった鹿革特有のクセがあり、一般的なレザークラフトの技術が通用しない事があります。
そんなこんなで、鹿革を正確にキレイに裁断するためには、次のようにするのが良いと思います。
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②グランツ カッター https://amzn.to/40VDVXT
③替刃 NTカッター https://amzn.to/41ffkPm
④オルファ カッターマット https://amzn.to/4hOqRKA
⑤シンワ アルミ直尺 https://amzn.to/4hVeLzo
①は布を裁断する際にも良くつかわれると思いますが、素材にテンションがかかりにくいので、柔らかい鹿革もたわまずに真っすぐ切ることが出来ます。
①は直線専用なので、曲線や角など細かな部分は②③を使うことで、刃先がブレず最高の切れ味をキープできるので、柔らかい鹿革も安定してキレイにカットすることが出来ます。
皮包丁の本来の切れ味をキープしようとしたら、本来の革細工の作業時間の何倍も研ぎなどのメンテナンスの時間がかかってしまいます。
③④を組み合わせることで、下書きの印を必要とせず正確に直線と直角のカットができます。④は滑り止めが付いているので、柔らかい鹿革もズレずにキレイにカットすることが出来ます。
こうやって1mmのズレもないように革を切り出すことが出来れば、その後の工程で調整する必要がなくなり、楽に且つ正確に仕上げる事が出来るようになります。
ここだけ使う道具などを一工夫すると、鹿革でも難しいことなくレザークラフトを楽しむことが出来ます。